痔・闘病記
近年痔の手術治療方法も日進月歩のようです。
以前掲載した 痔闘病記を記した頃に比べて格段進化した治療法を実践している病院もありますので
本ページは過去の体験記としてお読み下さい。
おだ日帰り手術クリニックをお勧めします。
私製 痔闘病記
内容をオンラインにて閲覧出来るようにいたしました。
なお、私がお世話になりました病院は、北九州市小倉北区にあります坂田肛門科です
世の中には、痔でお悩みの方も多いことかと思います。 しかしながら、病気が病気だけに、病院行くことをためらい、その結果 病状はどんどん悪化していく。 そんな苦しい思いをしながらも、やはり病院に行くのがためらわれる。 痔の手術というものは一体どんなものなのだろうか? どのくらい痛いものなのだろうか? そんな疑問をお持ちではないでしょうか? この本は、今から10年以上前、私自身が実際に体験した手術、入院時の 手記をまとめたものです。 極めて個人的なものですが、なんらかのお役に立つこともあるかもしれないと 思い、ご紹介します。 よろしかったら一度お読みになって下さい。 ★サイズ:A5たて型、約30ページ |
はしがき
この冊子を手にとられたあなたは、きっと今、痔に悩んでおられる方でしょう。
私ももちろん、痔をわずらい、長い間なんとか一人で治せないものかと悪戦苦闘してまいりましたが、あまりの出血のひどさに意を決して坂田肛門科医院をお訪ねしました。
結論から申しましょう。あなたが、痔で悩まれているのでしたら一日も早く、名医坂田寛人先生に診断していただくことがあなたを今の苦しみから少しでも楽にする最短コースです。
痔の病院に行くとすぐに手術されて痛い思いをすると恐れてはいませんか?何週間も入院させられて仕事や家庭生活がくるってしまうと思いわずらってはいませんか?
坂田医院では、誰彼かまわず手術をするような乱暴な医療の心配はまったくありません。
患者であるあなたの症状に合わせて診断方法を決めてくださいます。もし、その結果、手術が必要であれば、すべて、先生におまかせすること。急がば回れ、これが大事です。
(短期間で完治するが如き歌い文句で、患者を集めるような悪徳療法に注意しましょう、最低限必要な治療期間は必ずあるのです)
幸か不幸か、坂田医院は評判がいいので患者さんが多く、手術が必要でもすぐに入院するわけにはいかないことでしょう(極度の重症であれば、翌日入院も考慮して下さいます)。ですから、なによりまず、先生に見ていただくことが先決なのです。
坂田肛門科に勇気を出して行ってみて下さい。数ヵ月後、きっと、あなたは、生まれ代わった気分でこの病院を見上げることでしょう。
私は、そのことの証人です。
目次
まえがきに代えて
痔というもの
私といぼ痔闘病記
痔とお尻あい(お知合い)になるまで
痔核(自覚)にめざめる
痛や大小苦労(いたやだいこくろう)
流血戦始まる
パニック!トイレットペーパー不足の再来か
"あっ、サイアク"
入院食もおいしいですよ
手術前夜
いざ手術室へ
痔っと、がまんの子であった
無事、開通(快通)
退院まで 一進無退
坂田肛門科医院に感謝
名医 坂田寛人先生
スタッフのみなさん、ありがとう
院内こぼればなし
指定席
看護婦Mさん
がんばれSさん
私たちも本当につらかった
患者のひとりごと
名医の条件
白衣の天使
患者の心得
病気の意味
医薬分業は必要か
お見舞い再考
見えないところを大切に(痔の予防とその治療)
痔友応援歌
俺はイボジだ 主題歌「(痔の)友達よ泣くんじゃない」
あとがきに代えて
なぜ私は書き残したかったのか
まえがきに代えて
痔というもの
「誰もわかってくれない痔の痛み、誰にも知られずひっそりと治したい。」新聞などでよく見かける痔の薬の広告の文句です。自分が痔であることをおおっぴらにいう人はまずいないでしょう。誰でも、恥ずかしい病気だと思っているのではないでしょうか。
私も、入院が決まった後、仕事などの関係先にしばらく休む旨、説明して回ったのですが、同情される人の中に何かしら白い目を感じたのは必ずしも気のせいではないでしょう。私自身も、病院でおしりを見られる(痔のおしりがきれいなもののはずはありませんから)恥ずかしさに長く病院に行くのをためらっておりました。でも、やむをえず痔のことをお話すると、実は私もそうなんだけどという人が予想どうり多いのです。日本人の3人に1人は痔を病んでいるというのを聞いたことがありますが、案外、本当でしょう。
でも、多くの人は、なかなか病院までは行きません。なぜでしょうか?
(1) 医者や看護婦といえども他人に局部を見られるのはイヤだ
(2) もし、手術ともなれば相当に痛いらしい
手術後の排便の時はどうなるのだろう
(3) 通院はともかく、入院ともなると大変だ
仕事や家事はどうしたらいいんだろう
おおまかに考えてこんな理由が考えられましょう。
私が、この通りでした。薬もいろいろ試しましたが、長続きしなかったからでしょうか、どれも、一時しのぎ程度にしかなりませんでした。
そもそも痔とはどんな病気なのでしょうか。新聞などで広告をよく見かけるH堂のパンフレットにはこう書かれています。「痔とは血の病であり、内臓の病気でありますから外科的手術などでは完治できないものです。」この説明は、病院へ行くことをためらっている者にとってまことに都合の良いものです。それは、出来れば手術などしたくない者にとって自己正当化の大義名分になり得るからです。しかしながら、この説明は正しいといえるのでしょうか?
これに対して、病院内にあった掲示板には次のような説明がなされていました。
病 名 | 原 因 | 症 状 |
痔核、脱肛 (いぼ痔) | 血行障害 | はれ、痛み、出血 |
裂痔 (きれ痔) | 外傷 | 痛み(排便後までも)、出血 |
痔ろう (あな痔) | 細菌感染 | はれ、痛み、膿(うみ)、発熱 |
いぼ痔は、痔の中でも最も多く見られるもので年齢層は十代から高齢の方まで幅広く、三十代がいちばん多いようです。いぼ痔は、内痔核、外痔核、脱肛の通称のようで、内痔核とは、肛門内部にいぼのようなはれものができるもの、外痔核とは、肛門周辺にできるもの、脱肛(だっこう)とは、内痔核が大きくなって肛門外に飛び出し指で押し込まなければ戻らなくなった状態になったものを指すようです。手術はこのいぼをメスやハサミで完全に切り取ってしまうものです。
きれ痔とは、排便時に便がかたかったりして、無理やり肛門を通った結果、肛門の内壁に亀裂を生じたもので、激しい痛みと出血を伴うようです。
痔ろうとは、肛門内部の微細な穴より細菌が感染し、徐々に侵食が進み、膿(うみ)が溜り、発熱を生じるようになり、最後には肛門周辺部に穴が開き膿が外側へ出て来るようになるもののようです。痔ろうには、その根ができるものがあり、手術によって切開を行い膿の除去が必要となるようです。
痔ろうときれ痔の場合は、10才以下の子供にも発生がみられます。下痢は、痔ろうの原因となることがあるので注意したいものです。
これらの内容から考えますと、確かに、いぼ痔の場合は、血の病であると考えられますが、進行してしまったものや、痔ろうなどは手術無しでよいとも断定できないように思えます。
私の場合は、脱肛でした。薬もいろいろ試しましたが、どれも一時しのぎ程度にしかなりませんでした。
私のいぼ痔闘病記
痔とお尻あい(お知合い)になるまで
子供の頃、便所は、外にありました。家から、15mほど離れたところにある会社の共同便所でした。昼間は、会社の人が利用していますから私がゆっくりと排便しようとすればおのずと夜になりました。便所には電灯がありませんでした。懐中電灯片手に新聞紙を持って行きました。新聞紙は、排便後のおしりを拭くためのものなのです。今からは、まったく想像できないでしょうが、当時のわが家はそうでした。新聞紙をくしゃくしゃともんでやわらかくして拭くのです。衛生観念がおそまつですが、事実です。これで、おしりにいいわけがありません。子供の頃から、排便後は、足がうまく運べないような感じがしましたが、まあこんなものだと思っていまして、痔が悪いのだと自覚したのは、ずいぶん後になって からです。
痔核(自覚)にめざめる
就職後、職場のトイレで初めて大量の出血がありました。何年前のことだったでしょうか正確には覚えていませんが、とにかくびっくりしました。これは、内臓に何か病気ができたのかと心配して職場の先輩に相談しましたところ、「真っ赤な鮮血?おまえ、それは痔だよ」と一笑にふされました。この時に、初めて自分が痔であると自覚したのですから、これが本当の痔核(いぼ痔)ですね。
痛や大小苦労(いたやだいこくろう)
痔であることがはっきりして、なんとかひっそり一人で治せないものかと新聞広告などでおなじみのH堂の薬を試してみることにしました。一枚のハガキを出すとさっそく試供品が送られてきましたが、驚いたのはその値段の高さでした。しかしながら、背に腹は代えられません、さっそく1セット注文して、治療にかかりました。この薬は、丸薬と挿入薬からなっています。丸薬はともかく、挿入薬の方は、なかなか手間のかかるものです。それでも、痔が治るならばと独身寮の二人部屋の相棒の目を盗みつつ、薬をつけました。根気よく続けることが完治にいたる道ですと、H堂のパンフレットにはありますが、結局は、最後まで治療できませんでした。完治するまで薬を続ければ、あるいは、完治したのでしょうか、それはわかりませんが、薬代、一人で治療し続けることのむずかしさに私はいつのまにか、治療をやめてしまいました。治ったからではありません。薬とは別に、出血は一度きりで止まったからです。
流血戦始まる
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